行政書士おだしまの事件簿~会社設立編その1~
行政書士おだしまの事件簿~会社設立編その1~
こちらのコーナーでは行政書士事務所によくあるご相談を、物語形式でお送りします。
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閑静な商店街のとあるレンガ造りのビルの1階に行政書士おだしま事務所はある。
今日も事務所に相談者がやってきた。
黒岩「おだしまさん、そろそろ会社にしようと思うんですが、どうでしょう?」
本日の相談者は、これまで個人事業として金属加工業を行っていた黒岩さん。
創業して現在5年がたち、だんだんと大口の取引も増えてきて、そろそろ会社にしたいということ。
おだしま「決算書を見る限り、事業は順調そうですね。それでしたら会社にしても問題はないと思います。」
黒岩「そうですか!それはよかった。
私は前に働いていた会社を、社長との意見のくい違いで、退社しましてね。
最初は本当に大変でした。少ない資金で、機械も用意しなくてはならないし、顧客も自分で開拓しなくてはならない。
ですが、ついてきてくれた部下を路頭に迷わせまいと必死に働きましたよ。
そのおかげか、だんだんと付き合って下さる得意先も増えてきて、安泰とまでは言いませんが、だいぶ落ち着きました。
ここらで従業員にも社会保険に加入させてあげたいと思ったんです。」
おだしま「そうですね。社長のところは従業員が5名以下ですから、これまでは加入義務はありませんですしね。」
黒岩「そうなんです。最初はやはり保険に入れてあげられる余裕もなく、従業員にはそれぞれ国保に加入してもらっていました。」
おだしま「会社にすると社会保険には強制加入ですから、よいきっかけだと思います。」
黒岩「あとは、取引も増えてきて信用がほしくなった。個人事業よりは株式会社の方が信用がありますからな。」
おだしま「おっしゃるとおりですね。やはり個人事業よりも「株式会社」という社名が付いた方が、社会的な信用は高いです。」
黒岩「おだしまさん、会社にするには資本金が必要とききます。いくらくらいがいいんでしょうか?」
おだしま「資本金は新会社法で最低金額が撤廃され、1円からでも会社を作ることができるようになりました。
しかし、銀行の融資を受けたい場合や、一定の信用が必要な取引を考えている場合には、最低100万円程度はあった方が良いと思います。
資本金の額は登記されますので、誰でも見ることができるようになります。
低すぎると信用を得られない場合もありますからね。
あとは、今後建設業や派遣業などの許可の取得を考えている場合には、それぞれの許可で資本金の要件があったりします。
それに合わせて資本金額を考えるのもいいですね。」
黒岩「すると資本金は高い方がいいんでしょうか?」
資本金額はどう決めればいいのか?!次回へ続く
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なおこの内容はフィクションであり実際の人物団体等に一切関係ありません。
◇ 本日もご覧いただき、ありがとうございました! ◇
◆法人設立・許可申請・相続手続のプロフェッショナル◆
福島のまちなかの法律家・MAN-KIND Service小田島行政書士事務所
代表・行政書士 小田島 達也